ホーム > メディア スクラップ > 一般新聞
超短期決戦・いしかわ総選挙 北村氏、自民党公認に 小泉総裁、瓦氏の比例枠「任せてくれ」 当選11回の同期、電話で直接伝える 森氏らと相談 名簿上位強まる
北國新聞朝刊 2005/8/21付
二十日、自民党本部が衆院選石川3区で県議の新人北村茂男氏の公認を決めた背景には、前職瓦力氏を比例名簿上位に登載する可能性が強まったことがあった。自民党筋によると、小泉純一郎首相(党総裁)は瓦氏の処遇に配慮する考えを瓦氏に直接伝えたとされる。3区出馬の姿勢を示してきた瓦氏は後援会事務所開きがある二十一日にも自らの考えを示すとみられ、ようやく公認が決まった北村氏は三十日の公示に向けた態勢構築を急ぐ。【1面に本記】
自民党筋によると、十九日に発表された自民党の第四次公認リストに北村氏の名前がなかったのは小泉首相の意向が働いたためである。瓦氏は当選十一回で同期の間柄である小泉首相に自ら電話を掛け、体調面の不安を否定するとともに、3区出馬への意欲を伝えていた。このため、首相は前職の瓦氏が絡む3区の公認発表を一日待つよう指示したという。
二十日朝、小泉首相は森喜朗前首相と電話で3区の公認問題について意見交換した。この中で森氏は県連が瓦氏を比例、北村氏を3区で公認申請した経緯を説明。綿貫民輔元衆院議長の国民新党旗揚げで比例北陸信越ブロックへの影響が懸念されるとし、県連が強く求める瓦氏の比例名簿上位登載に理解を求めた。
小泉首相は「(遊説先の)兵庫から戻ってからやる」と電話を切り、この後、羽田空港内では随行する岡田直樹参院議員から3区の現状について報告を受けた。岡田氏は民主元職桑原豊氏が着々と選挙準備を進めているとし、県連の意向を尊重するよう要望。二十二日に石川県入りを予定している安倍晋三幹事長代理も小泉首相に瓦氏の比例枠確保を申し入れたという。
こうしたやり取りを受け、再び小泉首相と瓦氏が電話で話し、首相は「小選挙区は北村君で決めるが、君の問題は任せてくれ。十分留意する」と伝えた。二十日夜、党本部で武部勤幹事長、二階俊博総務局長らが公認の最終調整を進める中に遊説から戻った小泉首相が加わり、北村氏の3区公認を決めた。
武部氏は会見で3区公認の経過について「代議士会長、安全保障、防衛問題のエキスパートであり、党本部としては現職の瓦先生をという強い考えを示したが、(石川)県連は決定を尊重してほしいとのことだった」と瓦氏に配慮しながら説明した。
党本部は原則として純粋比例を認めない方針を示しているが、武部氏は瓦氏を純粋比例候補とする可能性について「現段階では考慮していないが、最終的にどういうふうに調整するかは私に一任いただいた」と含みを持たせた。
●瓦氏、姿見せず 陣営「コメントご容赦を」
瓦氏は二十日、「あいさつ回り」(秘書)として、七尾市内の自宅兼事務所や、古府町の後援会事務所にも立ち寄ることはなく、北村氏の選挙区公認が決定した後も報道陣の前には一切姿を現さなかった。秘書は「時間が遅いので、(瓦氏本人のコメントは)ご容赦願いたい」と説明。その上で「(二十一日の)後援会事務所開きの後、世話人会を開き、今後の方向性を見出したい」と語った。
瓦氏事務所では、党本部の決定について午後九時過ぎに、秘書が「確認が取れていない」と話し、支持者からは「本当か。間違いじゃないのか」と戸惑いの声も漏れた。瓦氏支持の七尾市議の一人は「困ったことになった」と言葉少な。別の市議は、北村氏の事務所から瓦氏と同時刻に行われる後援会事務所開きに出席を求める電話が入ったとし、「党本部のお墨付きが出て出席しやすくなった」と話した。
●北村氏「責任を果たす」 あす津幡町で安倍氏迎え演説会
公認決定を受けた北村氏は「多くの人たちの努力の結果であり、感謝している」とホッとした表情を浮かべた。この日、安倍晋三党幹事長代理が二十二日午前、津幡町福祉センター前で北村氏応援の演説会を開くことも決まり、「公認という責任の重さを感じ、しっかりその責任を果たさなければならない」とあらためて国政に挑む決意を示した。
公認決定の報を受けたのは午後八時四十分ごろ。輪島市内の後援会事務所で北村氏は「一日千秋ならぬ一時間千秋の思いで(公認を)待っていた」と支持者らと握手。陣営幹部からは「これからが本当の戦いだ」と選挙戦に向け気を引き締め直す言葉が相次いだ。
瓦氏について北村氏は「大先輩である瓦さんの処遇が整ってはじめて、心置きなく選挙に臨める。瓦さんの比例上位登載を期待している」と述べた。
●「申請通りで安堵」、矢田氏
難航した石川3区の公認問題で調整役となってきた自民県連の矢田富郎幹事長は北村氏の公認決定について「思った以上に決定が遅くやきもきしたが、県連の申請通りとなり安堵(あんど)している」と語り、瓦氏の比例名簿三位以内の登載を引き続き働き掛ける考えを示した。
矢田氏ら県連幹部は二十二日に上京し、二階俊博党総務局長と、瓦氏が所属する旧堀内派の丹羽雄哉会長代行に瓦氏の処遇への配慮を求める。
●「争点はっきりする」 桑原氏は街宣、ミニ集会 一騎打ちに身構え
北村氏の自民党公認が決まったことについて、桑原氏は「これで争点がはっきりする。北村さんは地方政治の経験が豊富であり、郵政民営化や地方分権などについて大いに議論したい」と決意を新たにした。
瓦氏については「普通なら、比例に回るのではないか」と述べ、北村氏との一騎打ちに身構えた。この日は、かほく、津幡、内灘の一市二町であいさつ回りをこなし、津幡、内灘両町のショッピングセンター前で街頭演説。内灘町内で開かれた二カ所のミニ集会にも足を運んだ。
![]()
