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2005総選挙・攻防 選挙区ルポ(石川1区) 「労組」「公明党」の集票力がカギ 奥田候補陣営、連合石川と連携強める 馳候補陣営、県市議が全演説会出席 佐藤候補陣営、終盤へ他党批判に比重
北國新聞朝刊 2005/9/09付
過去一勝一敗で分けた民主前職奥田建、自民前職馳浩両候補が激突する衆院選石川1区は、「労組」「公明」の集票力もカギを握る。両陣営とも今回も僅差(きんさ)で雌雄を決するとみており、奥田候補陣営では連合石川が組織をフル稼働させ、馳候補陣営では公明県議・市議がすべての個人演説会に出席してゲキを飛ばす。一方、共産新人佐藤正幸候補陣営は自公、民主批判を展開して支持拡大を目指している。
「連合石川は戦艦大和のような組織だ。大砲が火を吹けば今回もわれわれの勝利であり、存分に力を発揮してもらいたい」。五日夜、金沢市の労済会館で開かれた組合員対象の個人演説会。奥田候補陣営の金原博選挙事務長は約二百五十人(陣営発表)を前にハッパをかけた。
前回は終盤になってようやくエンジンがかかったと言われた連合石川だが、「今回は最初から最後までトップギアの戦いだ」(幹部の一人)と意気込む。
実際、八月半ばから連合石川幹部は五十カ所以上の産別・主要労組回りを開始した。さらに、今回初めて副事務局長を選対スタッフとして派遣し、組合員に限定した個人演説会も公示日と五日の二回開くなど「陣営との連携は前回以上にスムーズ」(川淵尚志連合石川会長)とする。六日には緊急拡大執行委員会を招集し、職場集会や組合員への電話作戦などを徹底することをあらためて確認した。
奥田候補陣営が約二万八千人が加盟する連合金沢をはじめとする労組勢力を頼みの綱とすれば、馳候補陣営は金沢で約二万票余の集票力を持つ公明党との連携を一層強めている。
「郵政法案では自民から造反が出たが、公明は全員が賛成してくれた。改革政党の自公に日本の舵(かじ)取りを任せてほしい」。七日夜、JA富樫で開かれた馳候補の個人演説会で、岡田直樹選対本部長は連立を組む友党・公明党への配慮をにじませながら支援を求めた。
その公明は、公示から約五十回を数えた個人演説会で県議、市議五氏が欠かさずマイクを握る。陣営によると、ここまで徹底したのは今回が初めてで、公明側も「自民と一体の戦いで1区の議席をもぎとる」(南部康昭公明党県本部副代表)と闘志をむき出しにする。
比例でのもう一つの戦いを抱える公明に、自民側も「あうんの呼吸」で応える。二日の自民小選挙区三候補の合同演説会では、公明比例の漆原良夫候補が参戦。翌日の漆原候補の金沢遊説でも岡田本部長が選挙カーに同乗して「自公の勝利」を訴えるなど、「前回にまして自然な形の協力」(陣営幹部)で票の積み上げに懸命となっている。
「護憲の一票はどこへ行く」。佐藤候補は五日の党県労働者後援会決起集会で奥田候補陣営のやぐら組みを批判。「自公VS民主」の構図のはざまで、増税も憲法改正も自民、民主の立場は同じと論陣を張ってきたが、護憲を訴え民主と手を組む社民にも矛先を向ける。
一方、七日に県内入りした比例代表の木島日出夫候補は、佐藤候補と並んで「公明党は、憲法改正は『書けん』というが間に『い』を入れると『改憲』だ」と、馳候補陣営の応援に回る公明の政治姿勢を皮肉った。
佐藤候補陣営は終盤戦へ他党攻撃の比重を強める。議席奪還を狙う比例票掘り起こしとの相乗効果で支持を拡大する算段だ。陣営幹部は「今回の衆院選は各党とも矛盾を抱えて足腰がふらふら。うそを暴いて野党の気概を見せる」と意気込む。
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