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いしかわ最前線 自民党総合選対 参院選より金沢市長選 金沢市、能登で懇談会 金沢支部から主戦論 「馳氏への期待強い」
北國新聞朝刊 2006/8/12付
自民党県連の総合選対本部(本部長・森喜朗前首相)は十一日、金沢市のホテル日航金沢で党金沢支部との懇談会を開き、来夏の参院選や今秋の金沢市長選などについて意見交換した。金沢市長選での自民の独自候補擁立が困難との見方が広がっていることに対し、支部側から不満の声が上がり、総合選対本部は参院選対応より市長選での独自候補擁立に優先的に取り組む考えで一致した。同本部幹部は独自候補として「馳(浩代議士)氏への期待が強い」と語った。
関係者の話を総合すると、金沢支部長の岡田直樹参院議員は懇談会の席上、市長選対応について、独自候補擁立に向けて複数の人物に接触したことを明かしながらも、調整が「難航している」と報告した。その上で「(市長選対応の)結果が来年の統一選や参院選につながらなければ、私が責任を取る必要がある」と自身の処遇にも言及した。
支部側からは「市長選を戦ってほしい」と主戦論を説く声が多く出たという。県連会長の馳氏が北國新聞社のインタビューに対し、独自候補擁立は厳しいとの見方を示したことに対し、「組織を無視している」と疑問を投げ掛ける向きもあった。
逆に、馳氏が五選出馬を表明した現職山出保氏の多選を批判し、候補不在の場合は自ら出馬の覚悟があるとしてきた経緯から、「ここまで来たら馳氏が出るしかない」と強く出馬を促す意見もあった。こうした声を森氏や馳氏はただ黙って聞いていたという。
懇談会後、森氏ら総合選対メンバーは金沢市内で場所を変えて会食。まずは金沢市長選の独自候補擁立に全力を挙げる方針が確認されたという。七日とこの日に実施した南加賀、能登の各支部との懇談会でも、金沢市長選に独自候補を擁立すべきだとの声が上がったといい、来夏の参院選に弾みをつけるためにも、市長選を独自候補で戦う必要があると判断した。
会食後、森氏は「金沢支部では市長選を戦うべきだという主戦論が強かった。金沢市長選を経ずして参院選の勝利はないという認識で(総合選対本部メンバー)五人の意見がまとまった」と語った。
もっとも、金沢市長選での独自候補擁立に向け、自民内は必ずしも一枚岩になっていないのが実情である。過去の市長選での経緯などから、山出氏を支持する校下部会関係者は少なくなく、市選出の県議五氏や金沢市議の間でも対応が分かれる可能性があるとされる。
馳氏を推す声が上がる一方で、支部内には自ら主戦論を先導するような発言を繰り返しながらも、早々と独自候補擁立に白旗を揚げるような発言をみせた馳氏への不信感も漂う。十一日の懇談会でも、擁立困難とした馳氏の発言に対して「少し早過ぎた」と不快感を示す出席者もいた。
さらに、馳氏が市長選に出馬する場合、衆院補選も戦う必要がある。総合選対本部や金沢支部が今後の詰めの調整で、こうした課題解消を迫られる。
五選を目指す山出氏が着々と出馬準備を進める中、最終的には総合選対本部長として大型選挙を陣頭指揮する森氏の判断が独自候補擁立の行方を大きく左右するとみられる。
●新人擁立が大勢 参院選対応 沓掛氏の実績は評価
自民党県連の総合選対本部が十一日、能登の三カ所と金沢市内で開いた地域支部懇談会では、現職である沓掛哲男国家公安委員長・防災・有事法制担当相の実績を評価しながらも、新人擁立を求める意見が大勢を占めた。大票田金沢で選挙戦の前線に立つ金沢支部からも、世代交代を期待する声が多く上がった。
金沢支部との懇談会で森氏は沓掛氏が来夏の参院選を七十七歳で迎えることに触れ「沓掛氏は推薦があれば出たいという気持ちだろうが、どうしても勝たなければならない選挙だ」と強調した。その上で「金沢支部の意見が大事になる」と述べ、大票田である金沢の集票力が重要になるとの考えを改めて示した。
これに対し、支部側からは「万一落選ということになれば、沓掛氏のこれまでの経歴に傷がつく」「実績や功績には感謝するが、いつまでも沓掛さんでいいのかと思う」など意見が出た。
金沢市選出の県議五氏から若い候補を出すべきだとの声も出たが、一方で、県議から擁立した場合「五人が一枚岩になれるのか」と疑問視する声もあった。
森氏によると、七尾や羽咋、珠洲支部などの意見聴取でも沓掛氏の公認を求める声は出ず、幅広く議論し、新人擁立を求める意見が多く上がったという。逆に、かほく市、津幡、内灘両町支部は「沓掛氏に決めてもらえれば一糸乱れず戦う」との意見が大勢を占めた。
参院選以外では「次は県人の知事をつくってほしい」(珠洲支部)との意見も出た。
自民内では、公共事業関係などでの沓掛氏の手腕に期待する向きが少なくない。「実績のない新人を擁立するぐらいなら、沓掛氏に再選してもらった方が地元のためになる」(中堅県議)との見方もあり、参院選候補をめぐる今後の調整には曲折も予想される。
総合選対は、月内に県内支部から「党内推薦」を求め、九月下旬に行われるとみられる内閣改造までに参院選候補の方向性を出したい考えだ。森氏は「今後については、(総合選対本部で)相談して決めたい」と語った。
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