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改正教育基本法が成立 関連法改正作業に着手 再生会議議論も影響

北國新聞朝刊 2006/12/16付

 政府は、改正教育基本法の成立を受け、関連法の見直しに着手する。学習指導要領を改定するほか、教員免許法、地方教育行政法の改正案などを来年の通常国会に提出する予定だ。ただ、安倍晋三首相直属の教育再生会議が来年一月にまとめる第一次報告の内容によっては見直し時期などに影響が出ることになりそうだ。
 学校現場に最も影響するのが学習指導要領見直しだ。現在、中教審で進めている改定作業が本格化する。「公」重視を打ち出した改正教基法の理念の具体化に加え、「ゆとり教育」の見直し、高校の未履修問題で浮上した必修科目問題、小学校の英語必修化の取り扱いが焦点となる。
 来年三月までの改定が目標だったが、教育再生会議の議論をにらみながらの作業となり、時期はずれ込む見通しだ。
 教員免許をめぐっては政府が導入を検討する免許更新制について中教審が七月に「十年ごとの講習」を答申したが、教育再生会議が期間短縮を含め検討中。教員免許法改正案に盛り込む方針の更新年限について伊吹文明文部科学相は国会審議で「何年にするかは最終的にわたしの責任で判断する」と強調した。
 改正教基法で義務付けた、教育の政策目標を定める教育振興基本計画も直ちに策定作業に入る。「安易に卒業させないように学生の成績評価の厳格化」など今後五年間の具体的な目標を盛り込む方針。中教審に諮問し、来年夏の答申、閣議決定を目指す。計画は国会に報告される。これを受け、自治体が地方版の振興基本計画策定の検討に入る。
 六・三・三・四制の学校制度の基準を定めた学校教育法は、教育基本法に次ぐ重要法との位置付けだ。改正教基法を受けて小、中、高校などの各学校の目標に「国を愛する態度」や「公共の精神」などの徳目をどう盛り込むか検討する。改正項目は多岐にわたる見込み。
 文科省は来年の通常国会での同改正案の提出を目指すが、伊吹文科相は改正教基法成立後の記者会見で、「かなりきちっとした(内容に)しないといけない。通常国会は難しいと思う。教基法が通ったところだから深呼吸して考える」と述べた。

●森氏「長い道のり」
 森喜朗元首相は十五日、改正教育基本法の成立について「長い道のりだった。私が文相だった約二十年前からの問題で、感無量だ」と語った。さらに「(教育基本法は)一番大事な魂みたいなもの。(成立で)教育はすぐには変わらないと思うが、効果は五十年先に表れると思う」と述べた。首相官邸で答えた。
 教育基本法特別委委員の自民党の岡田直樹参院議員は「長年の悲願をかなえられた。地域や学校の教育再生はこれからが本番になる」と語った。

●与党「教育再生の弾みに」
 与党は十五日、改正教育基本法成立を「教育再生の弾みになる」(片山虎之助自民党参院幹事長)と評価、教育改革の具体化に積極的に取り組む姿勢を示した。
 自民党の中川秀直幹事長は記者団に「公約実現という責任を果たした。新しい教育基本法に基づいて教育再生に全力を傾注したい」とした上で「教員免許更新制の導入などに努力し、教員の質の向上やいじめの解消に取り組み、国民の期待に応えたい」と述べた。
 公明党の太田昭宏代表も改正法について「今後の教育の大きな柱になる」と記者団に強調。「関連法の改正も来年の通常国会で行われる。論議を深めて教育改革を実現したい」と語った。
 片山氏は「国と郷土を愛する態度」や「公共の精神」が盛り込まれたことを「現行の教育基本法より数段の前進だ」と指摘。自民党の二階俊博国対委員長は「安倍政権の最重要課題であり丁寧に対応した。修正も視野に入れたが、原案のままで成立できてよかった」と野党との攻防を振り返った。

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