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甘利経済産業相、冬柴国土交通相が石川県に
北國新聞朝刊 2007/7/24付
甘利明経済産業相と冬柴鉄三国土交通相が二十三日、能登半島地震の被災地や金沢市を訪れ、それぞれ復興を支援する考えを示した。甘利氏は今後も被災した中小企業への支援を継続することを強調。冬柴氏は地元が要望する被災者の自宅跡地への戸建て公営住宅整備について前向きに取り組むとした。
■工場の緑地面積規制を緩和 甘利経済産業相 地方の実情に応じて
経済団体代表と意見交換
甘利氏は谷本正憲知事や県内の経済団体代表者らと金沢市内のホテルで意見交換し、工場敷地内の緑地面積の規制を地方の実情に応じて自治体が緩和できるように工場立地法の規則改正を検討するとした。
谷本知事は能登半島地震被災中小企業復興支援基金の創設に対する甘利氏の迅速な対応に謝辞を述べ、引き続き産業復興への支援を求めた。
地方企業の競争力強化について、甘利氏は「性能、信頼性、価格に加え『感性』が重要になる」と話し、漆塗りを活用したテレビや、衰退する筆づくりを化粧筆に転換した事例を紹介、伝統産業が集積する石川のものづくりの活路を示唆した。
中小零細企業の生産性が大企業の半分以下にとどまることから、甘利氏は、インターネットを介して在庫管理や顧客管理を請け負う情報サービスの活用へ研究会を設置したとした。日本の製造業は大企業と下請けの信頼関係で成り立っているとし「法律で下請け取引の規制を強化することはなじまない」と指摘。両者が共同で品質改善などに取り組めるように、業界ごとのガイドラインを策定する考えを示した。
●原発の耐震点検「前倒しで実施」
新潟県中越沖地震で東京電力柏崎刈羽原発から微量の放射能が漏れた問題で、甘利氏は「できるだけ早く安全と安心を確保したい」と述べ、全国の原発で進める耐震性の再点検を前倒しで実施する考えを示した。
出席者からは大企業も地域に根差した「企業市民」の精神が必要とする意見や、過疎地の税率を都市部より低くする「軽減課税」の導入など大胆な税制改革を求める声もあった。
金沢商工会議所の北村哲志副会頭、県商工会連合会の荒木龍平会長、県繊維協会の鈴木賢二会長、県鉄工機電協会の澁谷弘利会長、県中小企業団体中央会の五嶋耕太郎会長、金沢経済同友会の村上紀夫副代表幹事らが出席し、自民党県連からは馳浩代議士、岡田直樹参院議員らが同席した。
■自宅跡地に木造戸建てを検討 冬柴国土交通相 被災者の公営住宅で
輪島市門前町の仮設住宅など訪問
「皆さんが生まれ育った場所に公営住宅を建てられればと思う。鉄筋コンクリートではなく、できれば木造の戸建てを検討している」。冬柴氏は輪島市門前町道下の仮設住宅で入居者と懇談し、被災者の希望を尊重する政府の方針を述べた。
小規模住宅地区改良事業などの制度を弾力的に運用し支援する考え。同事業は被災で「不良」と判定された住宅が地区内の50%以上、十五戸以上を条件に国の補助が受けられる制度で、地元市町の計画では集落に点在する更地を戸建ての公営住宅で埋める「全国初の試み」(県土木部)。冬柴氏は「皆さんの意見を聞き、知事、市長と相談する。安心してほしい」と前向きな姿勢を示した。
これに先立ち、集落が孤立している深見地区、能登有料道ののり面崩落現場も視察し、深見地区について年内には住民が帰宅できるようにするとした。
冬柴氏はこの日、金沢市で谷本知事、能登空港で梶文秋輪島市長など三市四町の首長らから要望を受けた。街並み環境整備事業を活用した復興支援や、耐震改修促進税制の拡充などを行い、通行止めとなっている「八世乃洞門」についても新トンネルの早期完成を後押しする考えを強調した。
また浸食が進む千里浜海岸の千里浜なぎさドライブウェイ、羽咋市の国道159号の視察では、知事らが早期の事業採択を求めた。北村茂男代議士、和田内幸三県議会議長、庄源一公明党県本部代表らが同行した。
視察後、知事は戸建ての公営住宅について「高齢者が多い地域の実情に応じ弾力的な運用をしたいと前向きな答えだった。地元の思いは受け止めてもらえた」と述べ、今後も政府に働き掛けるとした。
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