164-参-外交防衛委員会-12号 2006年04月20日
○岡田直樹君 自由民主党の岡田直樹でございます。どうかよろしくお願い申し上げます。
追加で御通告した竹島周辺海域の調査の問題についてお伺いをいたしたいと思います。
海上保安庁の調査に対して韓国側が激しく反発をいたしまして騒然とした雰囲気になっておりますけれども、外務大臣としてこれからどういう対応を取られるか。
日本側からは、ドイツで行われる国際会議で韓国側が独自の地名の提唱をしないならばこの調査を見送ってもいいというような提案もされたと聞いておりますが、これに対して先方の反応はいかがでございましたでしょうか。
○委員長(舛添要一君) 御答弁なさる前に、皆様方にお知らせいたしますけれども、本日より世界地図を外交防衛委員会の部屋に掲げることにいたしましたので、御活用いただきたいと思います。
それでは、麻生外務大臣、御答弁願います。
○国務大臣(麻生太郎君) 岡田委員の御質問で、現時点におきましては、今般の海上保安庁の調査につきましては、いわゆる国際法にのっとりまして冷静に粛々と進めていきたいと考えております。
この調査の背景というのは、何でこの時期にやるのかという御意見等々はよくマスコミで書いてあるところではあります。ただ、この六月にドイツで行われる予定になっております海底地形の名称に関する小委員会というのがございますけれども、この委員会におきまして、今調査しようとしております地域の海底の地名につきまして、韓国側が韓国名を提案するという動きが少なくとも現時点まではあっております。このため、日本としてはこの対案を提出する必要がありますので、その必要なデータを収集するというために海上保安庁がこのタイミングで海洋の科学的調査を行うということが背景であります。したがって、六月の二十一日から三日間というようにブレーメルハーフェンというドイツの市で行われる予定でございますんで、これに合わせておるということであります。
御存じのように、日本と韓国との間ではいわゆる通称排他的経済水域というのがいわゆる正確に画定を両方でいたしておりませんので、重複している部分があります。したがって、双方が主張しております通称EEZ、排他的経済水域の重複する海域の存在上、両方でということになりますので、したがって今回海上保安庁が調査をいたします地域につきましては、双方が調査を行うということは国際法上何ら問題はないということであろうと存じます。
また、この調査を行います海上保安庁の測量船というのはこれは非商業的目的、いわゆる商業船じゃないということでのいわゆる政府船舶ということになります。したがって、国際法上、このような船舶、いわゆる政府船舶というものに関しましては他国の管轄権の行使というものから免除されていると、商業船舶ではございませんので。したがって、この日本の測量船に対しまして韓国側が拿捕等々のいわゆる執行管轄権の行使というものを含む措置をとるというものは、国際法上認められておりません。
政府としては、こういった認識の下、国際法条に照らして冷静に対応していくという考えでありまして、韓国に対しましても同様な呼び掛けを行っておるというのが現状でございます。
○岡田直樹君 盧武鉉大統領がまた極端なことを言っております、日本の国粋主義政権が侵略の歴史を正当化しようとしていると。まあ、靖国参拝やら歴史教科書の問題等を絡めて韓国民の反日感情をあおり立てて、そして有利に事を運ぼうと、あるいは韓国民の人気を得ようと、こういう対応だと思いますけれども、これに対する外務大臣のお考え、それと、私は日本として堂々と主張をしていただきたいと思うんですけれども、やはり衝突、真正面からの衝突というのは避けねばならない、非常に難しいところでありますが、大臣の決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは基本的には、先ほど申し上げましたように、国際法上何ら我々に瑕疵があるわけではございません。重複しておるいわゆるEEZの部分というのは、これは日韓以外にもいろいろございますんで、そういったところにおきましても、韓国側はこれまで三回か四回、この地域の海洋調査を行っておると記憶をいたしますので、日本側としてもそれに対応して、少なくとも六月のドイツの会議に合わせるということになりますと、私どもとしてはそのまま黙って看過していくというわけにはならないという立場になります。
当然のこととして、日本は日本の国益にのっとって、日本の立場を主張するにはそれに合ったそれなりの資料というものが必要というのは当然のことと存じます。したがって、これに合わせて日本としてこの地域に対して測量を行うという必要があろうと思いますので、いろいろ今後どういう対応になってくるか、円満にいくかいかぬか、これ双方の話合いの話だろうとは思いますけれども、私どもとしてはいわゆる不測の事態というものをなるべく避けたいと思って、平和裏にこのことが解決されるように今外交ベースを通して、次官、大使等々のところにおいて交渉が行われていると御理解いただければと存じます。
○岡田直樹君 冷静に、しかし堂々と主張していただきたいと思います。
話題を変えて、ちょうど一年前の中国の反日暴動についてお伺いをしたいと思います。
我々日本人の国民性として、淡泊というか、一年もたつと忘れてしまうことが多いわけでありますけれども、中国や韓国の人たちはそれこそ六十年前でも百年前でも出来事というのを忘れない、そして外交カードとして使ってくるわけであります。我々も一年前のことを忘れずにしっかりと主張を続けていきたいと思います。
そこで、当時この委員会で我々何度も御質問をいたしましたけれども、中国にある大使館や総領事館の被った損害、総額どのぐらいになるものか、あるいは在留邦人、民間の日本人が受けた損害はどれほどであるか、官民の合わせた損害についてお示しをいただきたいと思います。外務省、どなたでも結構です。
○政府参考人(梅田邦夫君) お答えいたします。
昨年、我が方の公館では、北京の大使館事務所、それから大使公邸、それから上海の事務所に対して暴力的行為があったわけでございますが、総額は約六千万円と見積もっております。それから、日系企業に関連しましては約四十社が被害を受けており、当方に被害額を連絡していない企業等もありますが、当方が把握している限りでは合計で約千七百万円の被害が発生したとの報告を受けております。
以上です。
○岡田直樹君 この数字について、中国側にお示しになりましたか。
○政府参考人(梅田邦夫君) お答えいたします。
中国側にも累次説明をいたしております。
○岡田直樹君 当時の町村外務大臣は度々謝罪と賠償ということを求めたわけでありますけれども、どうも明確な謝罪というのはなかったように思います。
麻生大臣になってから謝罪と賠償を求めたということはございますか。
○政府参考人(梅田邦夫君) お答えいたします。
昨年の十月以降に関連しましても、累次大使館と中国側との間では様々な協議それから修正要求、謝罪要求等を行っております。
○岡田直樹君 それは今後のこともありますから、しつこいぐらいにお願いをしたいと思うわけです。
北京の大使館、これは中国側の持ち物だと思います。また、上海総領事館は日本側の財産であると認識しておりますけれども、これらの修理、修復というものは中国側が修復をしたのか、あるいは日本が自前で日本の予算でしたのか、どちらでしょうか。
○政府参考人(梅田邦夫君) まず、中国大使館及び公邸の修復につきましては、既にこれも報道もされておりますけれども、昨年十二月をもちまして終了しております。基本的には中国側が費用負担も含めまして負担をしておるということでございます。
上海総領事館につきましては、基本的には中国側が責任を持って原状回復をするということでの合意はございますが、現在、事務所の外壁パネル、これは日本製で非常に値段が中国側から見て高いということで、今現在まだ中国側と技術的な意味での調整を行っている途上でございます。
○岡田直樹君 当時、日本の料理店であるとかいろんな店舗に投石をされて損害を受けたわけでありますが、中国在住の日本人の方々が心身ともに非常な圧迫を受けて、そういう意味での損害も非常にあったというふうに思います。
中国の国内法に基づいて損害賠償請求ということをされたケースはあるのかどうか、日本人が泣き寝入りをしたということがあってはいけないと思いますが、そうした裁判の例あるいは総額についてお答えをいただきたい。
○副大臣(金田勝年君) 被害を受けました日系企業につきましては、対応は企業ごとに異なるわけでありますけれども、ほとんどの企業は何らかの手当てが終了していると承知しております。
しかし、救済措置が必要であるにもかかわらずいまだに救済措置が得られていない企業、これは具体的には上海のレストラン二軒というふうに聞いておりますが、もありまして、これらにつきましては引き続き企業とよく相談しながら、我が方より中国当局に対して適切な対応を求めているところであります。
○岡田直樹君 これからも政府としてサポートをしていただきたいと思います。
先日、予算委員会で麻生大臣に台湾のことを御質問しましたら、岡田さん、あなたは親台派なのかというふうにおっしゃる方がいました。私は親台派であると同時に親中派でもあると思っておりまして、中国との関係も大事にしなければならない、しかしそれゆえに言うべきことは言わなければならないというふうに強く思います。
反日暴動事件というのは、ある意味では日本側から突き付けることのできる有力な外交カードではなかったかと思うんですけれども、それを余り生かし切れていないのではないか、こういうふうにも思います。
外務大臣の御見解、この事件に関する総括的なお考えというものをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) いかなる理由があるにしろ、少なくとも、他国の外交特権を与えられておりますいわゆる公館というものを襲撃する、またそれを保護すべき当該国のいわゆる警察官等々がそれを見過ごす等々というのは、これは常識的なことを言って、あってはならぬことだと思っております。それが事実起きておりますんで、そういった意味ではこの話は極めて重要な意味を含んでおると思って、少なくともこの種の話に関しましては、おっしゃるとおり、私どもとしてはっきり物を申せる立場にあると思っておりますので、この点に関しましては、今後とも非常に大きなカードになり得るというお話でしたけれども、私どももそう考えております。
○岡田直樹君 粘り強くお願いをいたしたいと思います。
これで質問を終わります。ありがとうございます。
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